これは僕が

3流大学

コンビニバイト

資格なし

という所から大企業へ就職する話です。

 

あれは、もう今から2年前の話・・・

当時の僕は大学2回生を迎えようとしていた。

 

これまでも特に頑張ったことはなくて、

 

勉強は出来ない。

 

スポーツはやったことはあるけど、死ぬほど魂込めてやりきった!

 

そんな経験をしたことはなかった。

 

何かにつけて辛いことから目をそむけ、

 

辛いことは何かと言い訳をしてやらず、

 

何かに挑戦してる奴は、ただイキってるだけのキモいやつ。

 

そう思って生きてきた。

 

惰性で生き、毎日刺激のない人生。

 

でも、それでも人生なるようになるだろう。

 

そんな思いで大学も適当に入った。

 

適当に勉強をし、適当に試験を受ければ入れる三流大学だ。

 

無事に大学に合格し、やっと一人暮らし。

 

親にうるせぇことを言えることもない、

豪華ではないかもしれないけど、好きな飯は食える。

 

遊ぶ時間は死ぬほどある。

勉強?そんなものをするわけがない。

 

就職をすればクソ上司に頭をペコペコ下げて、
上司の方が悪いクセに部下のせいにされ謝らされる。

 

そういう汚い世界に入らないければいけない。

 

だから、大学は勉強をする場所じゃない。

 

人生最後のゴールデンウィークのような遊ぶ場所なんだ。

 

そう思ってひたすらに遊びまくった。

 

バイトxバイトxバイトxバイトで稼ぎ、遊びまくる。

ここの無限ループ。

 

そんな生活を送り余裕で大学2回生。

やっぱり人生は惰性で生きてもなんとかなると思い生きてたし、実際なんとかなってる。

 

このまま2回生も3回生も同じく過ごして卒業して、就職すればいいや。

 

そう思ってた。

 

サークルの先輩も3回生になっても、普通に遊んでる。

 

就活ってどうですか?って聞いても、

 

余裕だよ。

スーツ着るのがマジでダルいけど、普通に内定もらえる気しかしないわ。

 

 

って言ってるし、まぁ余裕なんだろうって思って過ごしてた。

 

でも、3回生の先輩が、

 

どんどんと、

 

どんどんと、サークルに来る回数が少なくなってた。

 

久しぶりにあった先輩に、

LINEしたじゃないですか!先輩!

シカトしないでくださいよぉ!ww

 

って言った。

 

あ、うるせぇ。忙しいんだよ!!

 

まるで別人になってた。

 

性格だけじゃない。

 

顔もだ。やつれてる。

 

目が呆然としていて、遊んでいる時に見た、楽しそうな目じゃない。

 

目が死んでる。

 

失礼かもしれないが、正直に見た瞬間にそう思った。

 

周りからはうっすら聞いていたけど、本当だってわかった。

 

就職先が決まってないってことが、

本当だってことが、初めてわかった。

 

この先輩だけじゃない、

自分の大学の先輩が就職活動に難航してることを初めて知った。

 

三流大学・・・

 

確かにそう。

 

でも、パンフレットに大企業に就職した人が載っていた。

インタビューでも学ぶ環境や、企業に必要とされる人材が整ってるって書いてあった。

 

だから就職も結構、余裕だろう。

まぁ、なんとかなるだろう。って思ってた。

 

でも、現実は違った。

なんとかならないってことを初めて知った。

 

いや、なんとかなる。

っていうのは頑張ってる奴だけが言える言葉であることを、初めて知った。

 

パンフレットに載ってた人や実績は、頑張った人のものであることを、初めて知った。

 

来年には自分の就活が控えてる・・・

何かしなければいけないのはわかってる。

 

でも、何をすればいいのかわからない。

 

このまま行けばヤバいのはわかってる。

 

でも、!!!!何をすればいいんだ!!!!

 

何をすれば、俺はちゃんとした企業に就職出来るんだ!!!!

 

そんな葛藤に毎日襲われた。

 

それでも解決策はわからない。

 

大学で授業に言ってみても、何に役立つのかすらわからない。

 

夢もない。

 

やりたいことも別にない。

 

ずっと不安に押しつぶされそうになりながら、バイトに行っていた。

 

バイトでなんかスキルが身につけば良いけど、コンビニバイトじゃ無理。

 

適当にレジやって、

 

品出しをして、

 

発注をかけて。ってだけで、ぶっちゃけ機械でも出来る。

 

なんか資格でも取ろうっかなぁ!

 

とか思いつつも、どこに就職したいかわからないのに資格も何もあるか・・・

って思って辞めた。

 

意味ないし!って思って辞めた。

これが自分の頭の悪さを認めないために出来る、精一杯の現実逃避の手段だった。

 

あーーーーー

 

どうしようかなぁ・・・

 

そんなことを思っていると、コンビニに客が来た。

 

いつも来るクソでかい外国人だ。

 

僕の地域には外国人が多く住んでいて、毎日のように外国人が来る。

 

平均身長180cmくらいあるんじゃね?

 

って思うくらいでかいし、背だけじゃなく横幅もかなりでかい。

 

ラグビー選手かよ、お前は。

 

ってツッコミたくなるくらいの体型をしてるが、その原因はわかってた。

 

ジュース。

 

毎日のように外国人はエナジードリンクかジュースを必ず買う。

 

これがもう日課なんだ。

 

その外国人が、いつものように店に来て、ジュース置き場に行った後に、レジに来た。

 

はい、はい。いつもの流れね。

って感じで、レジでエナジードリンクを持って、ピッ!とやった瞬間、

 

あのーーーーすいません!!

 

っていきなり声をかけられた。

 

心臓が止まるかと思った。

 

何だよ・・・クソでかい身体で強盗か・・・

 

辞めてくれよ・・・

 

って思ったら、つたない日本語で、こう言われた。

 

このジュース毎日買う。

 

あるとこ、

低いです。

うえ、お願い。

 

 

動揺してる僕は意味がわからなかったが、とりあえず、OK!!と伝えた。

 

 

そしたら、その外国人は、

サンキュー!!って笑顔で返っていった。

 

 

このジュース毎日買う。

あるとこ、

低いです。

うえ、お願い。

ってなんだよ・・・意味がわからん・・・

 

 

まぁ、いいや。

なんかあれば、また明日も言ってくるだろう。

って思ってスルーした。

 

そしたら、また次の日、あの外国人が来た。

あ!! 来た!!

 

そう、思ったら、

 

あっちも入り口からレジを見て目が合うなり

よぉ!と言わんばかりに、目を開いて合図をしてきた。

 

外国人がコンビニのドアを入り、飲料コーナーでジュースを買う。

 

その後に、お菓子コーナーを通ってレジに来る。

 

まぁ、いつもの流れだ。

 

そう思っていると、お菓子コーナーを通ってレジに向かってきた。

 

あ、来た来た。

毎日ジュースなんて飲んで、太るぞ!とか思ってたら、様子がおかしい。

 

ジュースを手に持ってないのにレジに向かってくる。

 

しかも、こっちを見てる。

 

超、見てる。

 

え?

 

何・・・・

 

なんか悪いことした・・・??

 

巨人の外国人がどんどん、近づきでかくなってくる。

 

な・・・なんだ・・・

 

レジについた外国人がこう言った。

 

低い、上、お願い!

上、上!おねがい!

 

 

いや、意味がわからない・・・

なんのことを言ってるんか全くわからない。

 

 

え・・・

 

動揺してる僕に外国人が、こういった。

 

 

ちょと来てください。

 

 

そう言って外国人は僕を飲料コーナーにつれてった。

 

そして毎日買うジュースを指差して言った。

 

 

これ、低い!

上!

お願い!!

 

値段にしては低いって意味が不明だし、上はない。

何を言ってんだ。って一瞬考えて、やっと意味がわかった。

 

 

ああああああ!!!!!!

 

なるほど!!!

 

僕はすぐに外国人がいつも買うジュースを手に取り、ジュースの置いてる場所を移動して顔を見た。

 

おおおお!!thank you!!って言われた。

 

なるほど!!

 

 

低い!!というのは、ジュースが置かれてる位置だ。

 

この外国人が買うジュースは確かに下段にある。

 

180cm以上も身長があり、なおかつ体格もでかいので、毎日ドアをあけてしゃがんでジュースを取る。

 

それが辛い。

 

だから、取りやすい上の場所に変えてくれないか?

 

これが外国人が言いたいことだとわかった。

 

確かに、毎日、でっかい身体を折り曲げてしゃがんで、

両膝に手をつけて、よいしょって大勢戻して大変だなぁ。

 

ってレジから見てて思ってたことに気づいた。

 

なんで気づいてあげられなかったんだろう。

 

そんな思いをしながら、レジで会計を済ませると、

ありがとう!って片言で言って帰っていった。

 

お客さんがあまり来ない時間帯になり、品出しの時間に、店長に今日こんなことがあった。って話した。

 

うちの店は確かに外国人が多い。

だから、ジュースの位置を、その外国人に合わせてもいいか?って聞いてみた。

 

店長は、適当に、まぁいいよ。

 

それだけだった。

 

え!いいんですか。ありがとうございます!

 

なんかわからないけど嬉しかった。

180cm以上ってことは俺より10cmも高いじゃねぇか。

 

クソ、羨ましいぜ・・・

って思いながら170cmの身長の自分が取りやすいのは、ここだから、

 

180cm以上だと、10cm以上高いところが取りやすい場所になるのか。

そう思って設置してみた。

 

あのでかい、おっさん(外国人)喜んでくれるかなぁ!!

とか思いながら待ってると、キタキターー

 

またまたドアからレジを見て、目が合うなり見開いて、よ!っと挨拶をする。

 

すかさず飲料コーナーに行ってジュースを持ってレジに来る。

もう何回見たかわからない光景だ。

 

お客さんを待つことなんてないし、

反応が来ることなんてなかったから楽しさなんて感じてなかった。

 

でも、今日は楽しみだった。

どんな反応してくれるのかなぁ。って。

 

そしたら、ジュースを手にとって近づいてきた!

おぉ!!すげぇニコニコしてるじゃんww

 

自分もニタニタしたいのを抑えて、レジを済ませると、

Thank you !!!って言って帰っていった。

 

いつもどおりのThank you だけど、明らかにニコニコしてた。

 

嬉しかった。なんか仕事してる気が初めてした。

 

あー良かったぁなんて思って数日がたち、
発注をしている時に、あるおかしい事に気づいた。

 

上にあげて!って言ってきた外国人が買ってるジュースの本数だ。

 

明らかに在庫数がおかしい。

 

万引されたとかじゃない。

 

でも、いつもよりめちゃくちゃ売れてることに気づいた。

 

なんでだろう。

 

おかしいなぁって思っても、それはこの後もずっと続いていた。

 

確かに外国人はうちの店は多いけど、
今まであのデカイ人が買ってただけなのに、そんなに売れ行き上がるか?

 

意味がわかんねぇ!!

そんなことを思い過ごしていた。

 

ある日、バイトが休みで大学の講義もなかったので、姉の子供の遊び相手をすることにした。

 

あんまり子供は好きじゃないけど、まぁたまには・・・

って思って遊んでたら、アイス!アイス!って叫んで泣き始めた。

 

ご飯の後にはアイスが食べたいらしい・・・

ったく貴族かよ!って思いつつ、働いてるコンビニにアイスを買いに行った。

 

アイスを買って帰ろう。

そう思ってお菓子コーナーを通ってレジに到着間近で、手が引っ張られたことに気づいた。

 

そう、姉の子供だ。

 

手をつないでお利口に歩いてたのに、立ち止まっている・・・

 

うわぁ、見つかってしまった。

400円もするじゃん・・・このお菓子・・・

 

アイスも買ったし行こうね!って言っても聞かない。

 

泣き始める。

しかも、めっちゃ泣き始める。

 

 

あーわかった。わかった。じゃあ、買おうね!

そう思って腰を下ろして、どれにしよっか!!

 

 

 

 

そう言った瞬間に・・・

 

 

 

 

鳥肌がたった。

 

 

体調が悪いとかじゃない。

 

なぜ、ジュースが売れるのか?その意味がわかったからだ。

 

なぜ姉の子供はお菓子コーナーで、そのお菓子を見つけられたのか?

 

子供の目線にあったからだ。

 

 

なぜ、ジュースの売れ行きは増えた?

外国人が多いうちのコンビニでは180cm以上の人が多い。

だから目に留まる場所においたジュースが売れたんだ。

 

 

やっと、全ての意味がわかった。

なぜ、売れていたのか。

全ての意味がようやくわかった・・・

 

 

考えてみれば、あたりまえの話だった。

 

 

でも、気づかなかったんだ。

 

 

子供はアイスを買いに来た。でも、おまけ付きお菓子が欲しくなった。

 

 

ジュースを買いに来た外国人は、ほぼ間違いなくお菓子コーナーを通る。

 

180cm以上ある外国人はどこを見る?上段だ。

棚の上を見るんだ。

そこにジュースに合うお菓子をおいてみよう!!

 

 

店長に相談した。

いつもどおり。まぁ、いいよ。

これしか言わない。適当な店長で良かった!

 

ありがとうございます!!!

そうめっちゃ元気な声で言うと、大丈夫かお前?って目で見られた。

 

大丈夫じゃねぇよ。おっさん。

バイトが初めて楽しいって思ってきたじゃねぇか。

 

 

そう思いながら

外国人が好きそうなチートスとかドリトスを上段に起きまくった。

 

これでもかってくらいにいじってみた。

そしたら、、、売れた。

 

 

外国人が、ジュースと一緒に、レジに来ると思いきや、

お、っと一瞬止まって、チートス持ってくる。

 

おいおいおいおい!!!!!!

まじかよ!!!!!チートス売っちゃったよ!俺!!!!

 

チートス本社に就職できんじゃねぇか!!!

 

ってくらい、

 

チートスの本社がどこにあるか知らないし、どこの国のかもしらないけど興奮した。

バイトがめちゃくちゃ面白くなった。

 

いろんな配置を変え、お客さんに売る。

 

若い女性であればチョココーナーを良く見る。

だからチョココーナーに新作と定番商品を並べる。

 

そうすると、また売れる。

カップルでコンビニに来て、彼女が彼氏に、あった!

 

これ最近置いてる所少ないよね。って会話をしているのが聞こえた。

 

嬉しかった。

 

それ、お、、、俺が、置いたんですよ。

 

って言いたかった。

 

でも彼氏に殺されたら困るから辞めたw

 

 

コンビニバイトってクソバイトだと思ってた。

 

でも、気づけば楽しくなった。

 

たった外国人のあの一言から楽しくなった。

 

仕事がつまらない。

バイトがつまらない。

 

だから、

 

楽しい仕事をしたい。

楽しいバイトをしたい。

 

そう思ってた。

 

でも、仕事をつまらなくしていたのは、
実は自分だったかもしれないってことを初めて知った。

 

仕事が楽しいから、楽しく働ける。

 

それも事実。

 

だから辛いことに耐えようって言いたいんじゃない。

 

ただ1つ言えるのは、
楽しさを見出してこそ、仕事は初めて楽しくなる。

 

そう気づいたんだ。

 

 

とか言いつつ、資格も何も取らず、
とうとう3回生になり就職活動の時期がやってきた。

 

あぁ、、、なんもやってねぇわ・・・

 

そう思いつつも、
自分がESに書ける経験はコンビニバイトくらい・・・

 

何をやったかを鮮明に書いた。

 

売上を上げたこと。

 

外国人と話したこと。

 

仕事が楽しくなったこと。

 

全力で書いてみた。

 

調子ぶっこいて、御社の利益をこうやってあげるのに役立てられると思います!

 

みたいなことまでぶっこんだ。

 

まぁどうせ受からんだろうしと思って

思い出して日記みたいに楽しく書いて提出した。

 

 

そしたら、受かった。

 

大企業のESを通ってしまったんだ・・

 

 

しかも、面接まで受かったんだ。

 

 

意味がわからなかった。

 

 

でも、面接でこう言われた。

企業が人を雇うのはなぜだと思う?

 

人材がほしいからです。

 

確かにそのとおりだ。

でも、じゃあ、人材はなぜ採用するのかわかるかい?

 

 

そう聞かれた。

 

 

え、、、

お金を稼ぐためでしょうか・・・

 

ストレートな解答しか思い浮かばなかった。

 

 

沈黙が続いた・・・

 

 

 

あぁ、、、やらかした・・・

 

 

そう思った。

 

 

でも、沈黙を破り、こう言われた。

 

 

そこで言われた一言が、

就職に最も大切なことであると初めて知った。

 

そして自分でも予想しなかった力が、実は身についていたと。

企業が最も必要とする力が身についていたと初めて知った。

 

この力は、どのバイトでも身につく。

でも殆どの人はそのことを知らずにやっている。

 

だから知るだけで、有利になれる。

そのことを僕は面接で初めて知ったのだった・・・

 

就職するのにおいて最も大切な力とは何か?

もしもわからなければ、回答を見てみて欲しい。

 

→ 就活で最も必要な力とは何かの回答を見る(無料)